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​〜セリエナンマラのお話

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​〜Serie Namm-a-la セリエナンマラ
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北海道のソムリエが北海道で北海道の素材で手作りする純北海道産完全無添加ドライフルーツのシリーズレーベルをこのように名付けました。「セリエ」はシリーズのこと。「ナンマラ」は北海道弁でいうところの「なまら=very」の最上級で、英語で言うなら「なんまら=especially 」でしょうか。

いつの日か北海道のespecially なアイテムの一つになると良いな…との願いを込めてのネーミングです。

​〜北海道と葡萄…そしてレーズン
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北海道では生食用・ワイン用共にブドウの栽培とワインの醸造がとても盛んになってきました。比較的古くからある池田町・余市町・富良野市などの大手の他、今では家族で取り組むような小規模なブティックワイナリーも大幅に増え、ブドウの栽培面積・収穫量共に年々増加しています。

そんな中、北海道産ワインや北海道で採れたブドウは多くあるものの、干しぶどうがないことにふと気付きます。

ブドウ栽培やワイン造りに加え、酪農も盛んなこの北海道。チーズの最良の友としても北海道産レーズンがあるときっととても素敵ですよね…。

​〜「旅路」というブドウ品種

正式名称は紅塩谷と言い、その名のとおり小樽市塩谷地区が原産の正真正銘北海道の赤ブドウです。画像で見るとよくわかるのですが、紅色の果実一粒一粒にグースベリーのようなきれいなストライプが入るのが特徴で、その見た目がとても愛らしい上、甘みと酸味のバランスがとても良く、また皮ごと食べる赤ブドウで皮を噛むことで得られる旨みも魅力的な、食べ飽きしない品種です。

ただ、その手鞠のような美しいストライプが入ってこそこの品種!という事から、栽培時における見た目のための作業行程が多く、徐々に徐々に栽培を断念する農家が出てきて、一時はせっかく地元の名が付いている品種なのに絶滅してしまいそうになりました。

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​〜あるブドウ栽培農家さんの涙

野菜料理店を営んでいた頃です。その頃は農家さんと直接お会いして取引したりすることも多く、それまで学んできた農商工連携や6次産業化の分野から相談を受けることが多くなってきました。そんなある日、余市町のぶどう農家の姪御さんからお聞きした話です。

「ブドウ品種旅路を栽培している農家だが、色づきの欠けたものは農協等で買い取ってもらえず、泣く泣く廃棄処分となる。毎年その廃棄のブドウが山のように積み上がる。同じだけ手間をかけて愛情を注いで育てていて味も変わらないのにその多くを捨てざるを得ないのでとても悲しい。」と毎秋叔父が涙しているとの事。

この農家さんの様に、滅びかけた地元品種の復興を願って栽培を始めた他の農家さんたちも大変に苦労しているということを知りました。農商工連携アドバイザーとしてもなんとかお役に立ちたい!の気持ちから、取り急ぎその農家さんの規格外ブドウは翌年から全量買い取る旨でお伝えしました。

​〜規格外品の活用
​〜特殊な乾燥技術
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さて、その様な約束をしてしまったは良いけど、どの様に活用すべきか…。

ジュースに加工する?それを煮詰めてマストを作る?それとも???煮詰めたマストなら製造後の日保ちもよく、バルサミコ酢の様な使い方もできて便利かな?

そこでふと思い出しました。中学校の同級生が少し変わった乾燥機を持っていて、それを用いてリンゴや野菜を乾燥させたり、なまこを乾燥させて販売していることを。彼が乾燥させたものは、特にリンゴなどを乾燥させる際には一般的な乾燥方法であれば加熱による味の変容や、酸化による色味の変化が見られるところ、色は白いままで酸味もいきいきとしていて噛めば噛むほど元のリンゴに戻っていく様なドライフルーツとしてはとても風変わりな印象でした。画像の通り、無漂白でこの色味です!

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一般的な乾燥方法といえば主に熱乾燥か風乾燥のどちらかです。熱源は日光や電熱など様々ですが、加熱による乾燥では酸味など自然な味わいが損なわれ、天日や陰干しなどは干し上がるまでの時間が長くそのため特有の酸化した様な香りをまといます。風で乾燥させる場合も、表面と内部の状態に差異が生まれアンバランスになりがちです。

そこでこの乾燥機!近赤外線を用いた特殊なもので、風も熱も使わないのでどちらの弊害もなく一度の仕込みで140kgのブドウが10〜14日で素早く仕上がります。

葡萄が元来持っている自然な甘味と酸味、腐敗や酸化よりもはるかに早いスピードで干し上がるのであの特有の香りも無く、噛めば噛むほど元のフルーツに戻る様な感覚が楽しめます。

​〜商品開発中の紆余曲折

うまく出来上がるととても味わい深く魅力的なレーズンになりますが、安定したコンディションを見つけるために構想と試作を繰り返し、実は目処がつくまでにおよそ5年かかりました。

完全無添加で仕上げるために干し加減を誤り全てかびさせてしまった年もありました。

また、逆に干しすぎてカラカラになってしまった年も・・・。

そんな年月を重ね、ようやく完全無添加でありながら一定の保存期間が保てて、そしてもちろん美味しい純北海道産レーズンが完成しました。

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​〜一般的なレーズンとの違い
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一般的な市販のレーズンは、酸化防止剤や防腐剤、また補糖やオイルコーティングなど添加物が含まれることが多くあります。そして多くの人々は、湯通ししてそのオイルを落としてから食べるものだということを知りません。セリエナンマラのレーズンはもちろん全て無添加。完全無添加で安定の賞味期間を得るために硬めに仕上げてあります。昨今、柔らかく甘いものが喜ばれる時代ですが、あえて噛む喜びと自然な酸味の美味しさをお伝えしています。そして、40度を超えることがない低温乾燥なので果物の果皮に存在する酵素がいきいきとしています。健康志向で酵素を摂取している方にとっては正に健康食品と言えます。一般的なレーズンは高温での乾燥過程とオイルを落とすための湯通しで熱に弱い天然の酵素はほとんど残りません。この酵素を使ってパンなどの酵母起こしにお使いの方にも喜ばれています。

​〜セリエナンマラのブドウ品種

セリエナンマラのレーズンに使用するブドウは北海道が誇る名産地の一つである余市町から届きます。2019年までの現在、種無し赤ブドウ品種の旅路と種有り白ブドウ品種のナイアガラの二種類から製造します。

実は製造を始めるにあたり、旅路のレーズンはさることながら、ナイアガラから作る種有りのレーズンがこの国で受け入れてもらえるのかどうかは正直半信半疑でした。というのも、日本やアメリカではレーズンには種がないのが一般的です。ところが欧州や他の地域では種がある方がポピュラーです。種無しに慣れているとどうしても異物に感じてしまいがちなので出来上がるまでは緊張しました。いざ出来上がってみると嬉しいことに人気は五分五分!栄養価もより高く何よりこのポリポリとした食感がとても魅力な種有レーズンの良さも認識してもらえたようです。特にお酒のお供とする方にはこの食感がナッツの様で心地よいとのお言葉を頂きます。そもそも旅路もそうですが、種無しのブドウを栽培するのにはジベレリンという、化学薬品とは違いますが植物由来のホルモン剤を数回に分けて施します。より自然なものを求める方には圧倒的に種有りが人気です。

​〜お子さま、そして健康志向の方に
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密かに大きなファンはお子様たちです。

一般的なものほど甘くもなく少し硬めに仕上げてあるのに、子供たちにとっても人気があります。お母さんが晩酌のおつまみに買ったのに全部お子さんに食べられてしまった・・・というような話をよく聞かされます。化学調味料や添加物が多いこの国での日頃の食生活において、自然のままの味わいにとても素直に敏感に反応してくれるということでしょうか?

また、健康のために酵素をサプリで摂取している人が多く見られるこの頃。このレーズンなら他の練り剤のことを気にせず天然の酵素をコンスタントに補えます。酵素の他にも、カリウムや鉄など魅力的なミネラルや栄養成分がたくさん!食べるとすぐにエネルギーになってくれるブドウ糖や、物忘れなど脳の機能低下を防ぐ働きが期待されるペンタペプチド、長寿に効果があると話題のレスベラトロール、果皮には目に良いと注目されるアントシアニン、種にはプロアントシアニジンという成分があり活性酸素除去に効果が期待されます。これらは生のブドウでももちろん摂れますが、果物はほとんどが水分であるためレーズンで食べる方が、摂取量・手軽さの両面で遥かに効率的と言えるでしょう。

​〜色々な用途に色々なパッケージ
​〜「レーズン嫌いっ!」という方にこそ大人気!

北海道産のブドウを使用した枝付きレーズンがメインなので主力の一房タイプはもちろん、飲食店様への卸しにとても評判の良い小分け枝付きタイプ。枝から外してあって食べやすい粒タイプの容量各種。今一番人気の粒タイプ試験管型パッケージなどなど。また、北海道産ワインとの抱き合わせ贈答箱など、ご要望に合わせたパッケージングも思いのままです。

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不自然な甘さ(加糖や加熱での味の変異)・ネッチョリした食感・ベタベタ(廉価なオイルでのコーティング)などが理由で日頃レーズンを避けてきた方にこそ大好評です。

「酸味を活かし残す」「オイルコーティング無しで安心の乾燥度合い」「完全無添加」の三つのキーワードのおかげでしょうか。

嬉しい限りです。

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​〜セリエナンマラの製造工程
​〜セリエナンマラを作っている人の正体

余市町から毎年およそ500kgの旅路とナイアガラが札幌市東区苗穂の乾燥工房へ届きます。

そのブドウは無農薬もしくは減農薬であるため、葉や異物が付着していないか念入りに一房一房点検しながら水洗いし、未熟果や腐敗果や傷がついている果実を取り除きます。およそ10月頃から始まる作業なのですでにその水もとても冷たいですが負けません!きれいにバットに並べ、近赤外線を用いた特殊な乾燥機にかけ10〜14日間の乾燥を施し、その後常温で3ヶ月以上寝かせて出荷のその時を静かに待ちます。数ヶ月寝かせることで外皮と果肉部の水分量に一定感と安定感が出ます。

健全な果物や野菜には表皮にブルームと呼ばれる粉状の成分がついています。もちろん全く害のない存在ですが、果実が凝縮した状態だと非常に微細ではありますが食感に影響が出ます。実はこの作業が一番時間がかかるのですが、一房一房、一粒一粒ブラッシングをしています。そのブルームと雄しべだった部分や花弁だった部分などを極力取り除くことで、より純粋なレーズンに近づけます。力加減を誤ると枝が折れたり実が外れたりしてしまうので繊細で時間のかかる作業です。美味しく仕上がって欲しいの一心で最後まで丁寧に仕上げています。

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セリエナンマラのドライフルーツは、(株)じゃんてぃゆが製造しています。

代表の菅原明洋は、札幌市内でフランス料理店やワインバー経営を経て、その道一筋30年のソムリエ業を生業としています。現在は同市内にてワインバーの運営と、「ソムリエひげだるま先生の日本一敷居の低いワイン講座」での講師などの業務と並行してレーズン作りをスタートしました。レーズンはワインとは切っても切り離せない存在ですし、日頃チーズの付け合わせやデザートなどにも使うので業界的にはとても馴染みのある食品であり、それを自家製で提供することには大きな意義を感じました。

そして何より北海道愛!北海道の素材、北海道で頑張る一次産業の人たち、北海道の明るい未来のためにお勤めしたいといつも心から願っています。

このレーズン作りももちろんそこからで、北海道外・日本国外の人々にその良さを知ってもらいたいという一心です。まづは知ってもらい、試してもらい、気に入ってもらい、そしていつか訪ねてもらえるように願いながら・・・。

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​〜お召し上がりにあたって
​〜お取り扱いについて
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そのまま単体で食べてももちろん美味しいのですが、セリエナンマラのレーズンは甘すぎず酸味が生き生きとした作りなので、ワインはもちろんのこと、ウイスキーやブランデーやラムなどのハードリカーや、日本酒ともよく合うのを検証済みです。ノンアルコールの場合、旅路はコーヒーに、ナイアガラは紅茶によく合います。

また、硬めなのが特徴なので食感を楽しみたいグラノーラや、特にチョコレートとの相性は抜群です!よく熟成させたブリアサヴァランの様な滑らかでクリーミーなチーズと練り合わせて食べるのももちろん人気があります。

果皮の酵素が全て生きた状態なので、パンやお菓子作りでの酵母起こしには凄まじいパワーを発揮します。通常のレーズンでは酵母が少ないため起こし終えて残ったレーズンは廃棄されるのが一般的ですが、セリエナンマラのものはその後も味わいは深く、残ったレーズンを生地に練り込んでレーズンパンにするととても美味です。

先日あるお客様からとても嬉しいご報告をいただいたのですが、長年悩まされていた持病の貧血が旅路のレーズンのおかげで治ったとのこと。これは極端な一例かもしれませんが、生きた酵素・鉄を含め豊富なミネラル類・様々なアミノ酸類・完全無添加・・・等を鑑みると理にかなっていることなのかもしれません。

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セリエナンマラのレーズンは酸化防止剤・防腐剤・オイル等完全無添加です。それゆえ、他の一般的な食品と同じでコンディションは環境に左右されるところが大きいということのご理解をお願いしております。ブラッシングから検品を経てパッケージングしています。そこから6ヶ月を賞味期限として記していますが、ラベル裏に記した通り「直射日光と高温多湿を避けた常温保存」での場合です。冷蔵庫に入れてしまうとパッケージ内側に結露ができてそれが原因でカビが発生したりもします。また、長時間直射日光に当たってしまうと酸化に近い形で変質してしまうことも考えられます。愛情をたっぷり込めてお作りしております。是非とも適切な環境と適切な状態で味わっていただきたくお願いいたします。

​〜最新情報はSNS各種でお楽しみ下さい

Facebook、instagramなどSNSにて製造の様子や新しいパッケージのご案内、お取り扱いいただいているお店様のご紹介など、最新情報等ご案内しております。

是非とも「いいね」や「フォロー」をしてセリエナンマラを身近にお楽しみくださいませ。

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